ボトックス治療とは
ボトックスは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンを有効成分として生成された薬です。
このボツリヌストキシンには筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があります。
そのためボツリヌストキシンを筋肉に注射すると筋肉の緊張を和らげ、対象の手足が動かし易くなる、手足のつっぱりによる疼痛が緩和するなどの効果が期待できます。
このような効果が期待できます
ボトックスの治療を受けることでこのような効果が期待できます。
効果の持続は3カ月から6カ月程度で、1回注射すればそれで終わりの治療法ではなく年に数回繰り返し施注することが必要です。
●介護の負担が軽くなります
●関節が固まって動きにくくなったり変形するのを防ぎます
●リハビリテーションがしやすくなります
●日常生活がしやすくなります
ボトックス治療の流れ
ボツリヌス療法の効果は、注射後2〜3日目から徐々にあらわれ、通常3〜4カ月間持続します。その後効果は徐々に消えてしまうので、治療を続ける場合には、年に数回注射を受けることになります。
【治療スケジュール例】
①治療目標設定・ 投与日予約 | 痙縮(けいしゅく)によって困っていることなどを医師と相談し、治療の目標を決め、投与日の予約をします。 | - |
②投与 | 初回投与を行います。 | 3~4ヶ月 |
③受診(1~2回)・ 次回投与日予約 | 医師と症状を相談しながら、次回投与日を予約します。 | |
④投与 | 2回目投与を行います。2回目投与以降は、③~④を繰り返します。 | |
※次の投与までの期間には個人差があります。 |
ボトックスの注意点
ボトックス治療を受けるには、いくつかの注意点がございます。
下記の注意点をよくお読みの上、お問い合わせ・ご来院ください。
1. 次のような方はボツリヌス療法を受ける前に、必ず医師に申し出てください。
①現在ボツリヌス療法を受けているか、過去に受けたことがある方(過去にボツリヌス療法を受けたことがある場合は、疾患名、時期、投与量をお申し出てください)
②全身性の筋力の脱力を起こす病気(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋委縮性側索硬化症など)がある方(ボツリヌス療法は、これらの病気を悪くすることがありますのでこのような方は治療を受けられません。)
③この薬を以前に使用し、発疹等のアレルギーを経験したことがある方や、アレルギー体質の方
④喘息など慢性的な呼吸器の病気がある方
⑤妊娠している方、妊娠している可能性のある方、授乳中の方⑥現在使用中の薬がある方(同時に使用できない薬があります。特にアミノグリコシド系抗生物質、パーキンソン病治療薬、筋弛緩薬、精神安定剤などの投与を受けている方は、ボトックスと同時使用すると効果が強く現れることがあるので十分な観察のもとで投与を行う必要があります。)
2.ボツリヌス療法は、硬くなった筋肉を柔らかくし日常生活動作やリハビリテーションを行いやすくすることが期待できるもので、注射しただけで動かなかった手足が動かせるにようになるわけではありません。
効果には個人差があり、具体的かつ現実的な目標を決めて装具療法や適切なリハビリテーションと併用することが望ましいです。効果の持続は3カ月から6カ月程度で、1回 注射すればそれで終わりの治療法ではなく年に数回繰り返し施注することが必要です。
3.ボツリヌス療法は上下肢痙縮(手足の筋肉が硬くなっている状態)に保険適応がありますが、注射薬が非常に高価なため、身体障害者手帳(下関市では3級以上)による医療費の自己負担分の全額または一部助成が受けられない方は、医療費が高額になる場合があります。
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